理想の「音姫(トイレ用擬音装置)」とは?
あるネット記事を見て、どうも合点がいかないので書いてみる。
まず確認的にお断りしておく。「音姫」とは、1988年、(株)TOTO発売の「トイレ用擬音装置」の商標名である。日本人の大半が近現代的半永久的かつ動物的不可避な「日常の狼狽事項」に果敢に挑み、加えて絶妙なバランスのネーミングが人々の心を掴んだ。これが世間で「商標の通称名称化」して現在に至る。
しかし、現代日本でのこの分野の「偉大なるフロンティア」は「株式会社 折原製作所」の「エチケットーン」だそうだ。1975年(昭和50年)頃に「一応、当折原製作所が作っているもの」として出来ている。
1960年代から、日本のトイレも「水洗化」が普及し始めると、ごく自然な流れで兼ねてから「シモにまつわる音」を解消したかった「女子」は、水洗化が浸透し始めたトイレの流水の音でもって「消音」を始める。
これに、しばしば夏の渇水が起こると深刻な水問題の一因となる。そんな嘆きの声から、当初は「オマケ」的に販売されていたが、徐々に「一人前」商品へ発展を遂げることになる。
一気に「ブレイク」したのは1970年代後半から。
さる衣料メーカーの工場から一度に300個の設置注文が来た。というのは、ここの工員は大半が女性だったからだ。となると、使用のたびに「流水」を消音に使うと莫大な費用が掛かることになる。そこで何とか費用を抑えたいと導入の運びになった。当社によると、この辺りから普及や他社の参入などへと確固たる商品分野へと成長していったとの事。っで、現在に至るという。
最近では、「男性用」もあるらしく、「ホラ貝」が合戦場で鳴っているような仕様になっているという。
ここで本題。皆さん、今日までのトイレ用擬音装置に対し、公然の「見て見ぬふり」をしていないだろうか?
「恥ずかしい気持ち」まで「音」で消そうとするあまり、「流水音」「ポップ」「メルヘン」「ホラ貝」…いずれにしても「用を足す音」とはベクトルが「縦」と「横」、つまりスレ違いすぎるものをぶつけてしまって、結局お互いが独立して聞こえてしまう、少なくともアッシはそう思うのである。
「用を足す音」と平行に並ぶ音でないと、まず「恥ずかしい音」が消えないのだ。「恥ずかしい音」と正面切って向き合い「対音」を検討しない限り、羞恥心の除去なんて程遠いのである。
そう、素直に「『用足し音』に似た音」を探すべきなのだ。「空気・物質が『筒状』を通って発生する音」だ。
日常でよく聞かれるこの手の音、結構ありますぞ。
クールな奴でいけば、「ハー〇ー・〇ビッドソン」の特に低速回転時の音は結構使えると思う。調子が悪くって、止まりがちな時も使えますぞ。「ハー〇ー・〇ビッドソン」社との交渉には時間がかかるでしょうけど。
もっとソックリ系でいくなら、マヨネーズやケチャップの残り少ない時。これはこれ以上書かなくても良いだろう。かなり仕組みも形状も似ているので。
実はホラ貝などのラッパ系も悪くはないが、音の振動が低いホルン・チューバクラスくらいからでないと「カムフラージュ」はできないと思う。
当該企業様方、是非ともご検討お願い申し上げます。
合掌。